音楽の国。
もうこの国を旅する目的は一つ、クラシック音楽につきます。クラシック音楽を愛するものにとって、訪ねてみたい街としては、やはりウィーンに第一指を屈するでしょう。ウィーン・フィルハーモニーとムジークフェライン。この夢のような組み合わせに、一度はひたってみたいと願わずに入られないのです。
そして特に、私がオーストリアの作曲家で好きなのが、リンツ生れのブルックナーです。あの、雄大で、果てしなく美しい交響曲の数々。大学時代、そして就職してからも、どれだけ彼の交響曲の穏やかで暖かな調べに癒されたか分かりません。そうして、ブルックナーの世界にのめりこむにつれ、当然のようにザンクト・フローリアンを訪ねたいと思うようになったのです。
歩いても歩いても溢れてくるウィーンの芸術の魅力、迷いつつたどり着いた聖フローリアンの壮麗さ、そしてインスブルックに垣間見たアルプスの魅力、オーストリアの旅は大きな期待以上のものを与えてくれました。いつか、いつか、ムジークフェラインでウィーン・フィルを聴きたいっ!
「オーストリア」はラテン語で‘東方の国’の意。フン族やマジャール人の襲撃に備えるため、10世紀後半にドイツ人が東方の防塞として築いたのが起源。その後に有名なハプスブルク家の時代に入ってからも、オスマン・トルコの襲来を受け、ウィーンを包囲されながら撃退し、以降に広大な領土を獲得することになった。2つの世界大戦間での敗戦・分割・占領を経て、1955年に主権を回復、永世中立国となる。しかし冷戦終結後の1995年には永世中立を放棄し、EUに加盟している。
9つの州からなる連邦制をとっているが、ドイツやスイスに比べると連邦政府の権限が強く、主要な立法と財政の権限をもつ。なお、ウィーン市は州と同格の地方自治体である。

ウィーン Wien